「今生きていることの幸せ」


2010/05/08

小山乃里子さんの講演会「今生きていることの幸せ」成功裏に終了

 3月20日、東灘区民センター多目的ホールで開かれた「九条の会.ひがしなだ」主催のラジオ パーソナリティ小山乃里子氏の講演会「今生きていることの幸せ」(・戦争しない幸せ、・戦争に巻き込まれない幸せ、・生きていることを幸せにつなげなければ)が、100人収容の会場に80余りの聴衆を集めて成功裏に終了しました。
 
 小山さんのラジオ パーソナリティーとしての長い人生経験を通じての戦争と平和、人間の生き方などに関する含蓄のある講演の後、呼びかけ人の小松浩氏(立命館大学教授)、河東けい氏(関西芸術座俳優・演出家)から熱いメッセージが送られ、藤田佳代氏(舞踊家)からのメッセージを向井華余子さん(藤田佳代舞踊研究所)が代読し、会場からも85歳の女性からの感動的な発言もあって、参会者一同大きな感銘を受けて散会しました。







 以下、講演会に参加した方々の感想文を紹介します。


河東けいさん(呼びかけ人、関西芸術座俳優・演出家)

 事務局の常日頃からの活動をして下さる方々に、“本当にご苦労様です”とお礼申し上げます。久しぶりに出席しましたが、小山乃里子さんが自らおっしゃるように、小山さんが“人寄せパンダ”の役目をしていらっしゃるとしても、80人からの方々が集まってくださったと言うことは、とても心強いものでした。
 
 一人が一人づつ誘っても、次には倍の人々、そして次にはと、大勢の力になっていけば、いや、そうでなければ、国や行政の力を押し返せないのだと思いました。どのようにすれば――私は演劇人としての心で話していくしかないと思いますが、もっと効果的な何かがあれば、教えて欲しいです。いろんな知恵が欲しいです。

小松浩さん(呼びかけ人、立命館大学教授)

 「九条の会・ひがしなだ」の久しぶりの集会でしたが、80人を超える方々に集まっていただき、成功であったと思います。これも事務局長の中村さんをはじめとする事務局の方々のご努力の賜物と存じます。まずは、ご奮闘に敬意を表します。
 
 小山さん、河東さん、それに会場からの発言に、9条平和主義への熱い思いがこめられており、私にとっても、9条擁護の重要性が再確認できたよい集会となりました。ありがとうございました。
 なお、私事ですが、この3月で転居し東灘を離れます。そういうわけで久しぶりの集会であったにもかかわらず、「規約」に従い、今回で「呼びかけ人」をおりざるをえません。新住所地でももちろん九条の会で活動いたします。また、お声がかかれば、可能な限り古巣の「ひがしなだ」の活動にも参加したいと思っています。
また、みなさまにお目にかかれるのを楽しみにしています。とりあえずは、さようなら。

萩原陽子さん(藤田佳代舞踊研究所)

 はじめまして、私は23歳の学生です。先日は憲法9条を身近に考える、そして戦争がない尊い幸せを改めて考え直すきっかけとなる本当に良い機会を設けて下さって本当にありがとうございました。 
 憲法というと、なんだかとても遠い存在で新聞や教科書、ちょっと硬い本でしか目にしません。話についていけるだろうかと少し不安になっていましたが、講演会の雰囲気は和やかで、小山乃里子さんや河東けいさんはご自身の活動、体験からお話をして下さり興味をもって聞くことができました。
 そこで気がついたのが憲法というものはどこか遠い、例えば国会で政治家ばかりが論じ合うようなものなのではなく、もっと身近に普段の生活レベルでも考えられものなのだということでした。と、それと同時にそれは考えていく必要があるものだということもわかりました。憲法は国の基盤または、国の運営方針のようなものであり、そして国とは私達の生活のことなのだと、講演者のお話を聞いていて感じることができました。自分達のくらしがどういう方向に向かっているのか、今まで受け身な立場でいましたが、これからはもう少ししっかり考えてみようと思いました。

喜田結さん(東神戸九条の会)

 東神戸薬局九条の会の喜田結です。短いですが先日の感想です。
小山さんの9条の講演を初めて聞きましたが、民放ラジオパーソナリティという客観的には難しい立場にありながら、良心に基づき、でも気負いなくいろいろ発信してこられてとても立派だなと思いました。
河東けいさんの話も然りでした。自分だったら医療人としてどう振る舞うか、考えさせられました。参加させて頂いてよかったです。

堀隆司さん(御影九上の会)

 9条こそ人類の英知であり、平和の大切さを一人ひとりが心の中にしっかり持たなくてはならないし、多くの方々に伝えていくことが今一番重要です。そのための運動をもっと進めていくことを痛感しました。
 
 太平洋戦争を経験した私たちが先頭に立って行くことも大切であり、私達こそ幼いときに戦争で苦しみ、泣いた思いを語ることが出来ると思います。 
 太平洋戦争時、私の父は戦地へ行っており、母一人で4人の子供をかかえていました。幼い私が覚えている事では神戸の空にB29が飛来したとき、母は手の指を立ててその指をB29が超えてきたら自分の方へ向かってきて爆弾を投下するから安全なところへ逃げるように教えられました。私は数回B29の飛来を経験し、母の教え
通りに阪神電車の高架下に逃げたことを覚えています。幼いなりに戦争の恐怖を感じました。 
 地球上に戦争と言う巨大な不条理がある以上、その戦争の正体、真の姿を追求して地球上から戦争を根絶することであり、我々が世界に誇れる平和憲法を守りぬかねばなりません。日本国憲法9条は人類が初めて到達した最高の英知であり、これなくして日本の今の平和は無いのですから、これからも多くの人々に9条を守る大切さを伝えて行く活動をしていこうと思います。


斉藤民子さん(講演会で会場から発言された85歳の女性)

 今回の九条の会の講演会に初めて参加させて頂きました。
実は、私事ですが、シャンソンを原語で歌う会を作って30年になりますが、毎年行う発表会を去る3月2日に開催しました。私が古参の関係で最後に歌い、続いて代表としてご挨拶をさせていただきました。今回、私は歌題にフランスの反戦歌を選び、ご挨拶は戦争反対の九条へと移行させたいと考えました。 
 来客は300人ですが色々な意思を持っている方々にどのようにお話すればよいかと思考した結果、先日参加させて頂きました講演会で、講師のお二人の女史のお話を伺い、ご苦労があったことを察し、これを私の体験と個性で話を進めるように練ってみようと決心しました。
 私が20歳の頃、戦いが真っ只中で、学業より動員で勤労奉仕をすることが日常であり、日本は神国であるから神風が吹いて絶対に勝つと洗脳されていました。このように無知にされた軍国主義教育の恐ろしさを訴えました。
その後、追い追いと戦の真相が解明されていますが、特に昨年8月のNHK「海軍400時間の反省」を知り、大きなショックを受けました(九条の会の小貫精一郎氏のご子息がキャスターを勤められたと知り感激しました)。飛行機も潜水艦も無い、勝ち目の無い戦に上層軍部が「やましき沈黙」を保ったことにより、有能な若者が多く犠牲になりました。戦後65年経った今も、忍び寄る時代の動きを今度こそ自分の眼と心でしっかりと見届けたい。 
 日本は、昭和22年5月3日、世界で唯一の戦争をしない国であると宣言した憲法を公布しました。武器も軍隊も持たぬ丸裸の日本を攻めてくる国などありません。これを次の時代の若い人にしっかりと伝えていく義務があります。 
 皆様ご存知の98歳の医師、日野原重明先生や有識者の代表の方は色々と働いておられます。私も何かお手伝いしたい気持にかられています。今日のお集まりのごとく、芸術、文化、音楽を通じて平和な時を共有する幸せをいつ迄も持てますようお祈りしてご挨拶とさせて頂きます。有難うございました。 
 お客様の反応は、私の実体験で涙腺が緩み、現実のユーモアで笑ったりで、かなりの反応を感じました。来年の会には、さらに勇気を持ってアピールするつもりです。

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